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次の日、バイトに行った。
それで私の考えが浅はかだったと、すぐに気付かされる。
事務所に入って挨拶をしても、誰も返事してくれない。それどころか、色々な感情を含めた視線を投げ掛けてくる。
軽蔑、好奇心、侮辱、興味本意、憐れみ、お情け。
そんな目だった。
そして小学校に上がる前、あの時の父親の目もこの中のどれかにあったような気がする。
私が元性同一性障害だったって事を、みんな知ってるって顔に見える。
それは、勝也が喋った為だとすぐ分かった。
「勝也……」
トイレから出てきた勝也は、私を他人でも見るみたいにどころか、汚いものでも見るみたいな目で一瞬だけ見て仕事に行ってしまう。
勝也は、性同一性障害だなんて言わなかったかもしれない。もっと酷い事を、みんなに言いふらしたんだ。
その直後、店長に呼ばれた。
「あの、店長……」
私の事を呼んでおいて、店長は何も言わなかった。まるで、私が何かを言い出すのを待ってるみたいに見える。
それに、変な威圧感も発してる。
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