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あまりに酷い顔で慌ててバスルームに飛び込み、湯船にお湯を貯めてから洗面所で化粧を落とした。
指先には普段じゃ考えられないくらい、ざらつきを感じる。
「酷い肌荒れ……」
普段、化粧は濃い方じゃないけど、3日も放置したら肌に影響が出るのは当たり前。
しかも、断食並みに食事も取らずに睡眠も殆んどしてないんじゃ、スーパーモデルだってガサガサになるだろうな。
でも、理由はそれだけじゃ無い。
「勝也……」
勝也の顔が目に浮かぶ。
あれだけの事をされたのに、心のどっかに未練があるのかもしれない。
勝也の事、バイト先の女の子達の目やメールだって、私の肌に影響してると思う。
「でも、今更そんな事を言ったって……」
湯船は溜まりきって無いけど、バスルームに入って頭からシャワーを被った。
熱めのお湯が、全身を濡らしていく。
「お湯と一緒に、嫌な事が全部流れちゃえばいいのに……」
昔読んだ小説には、シャワーが嫌な事を忘れさせてくれるって、そんな事が書いてあった気がするけど、今の私には少しも当てはまらない。
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