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全身を洗い終えてから、やっと溜まった湯船に身体を浸した。
「はあぁぁぁぁぁぁ」
3日ぶりの湯船は、少しだけ緊張をほぐしてくれた。私は、シャワーよりもお湯につかる方が癒される。
ちょっとオジサンっぽい声が出ちゃうのは、人には見せられないけど。
「でも、これから……」
改めて、現実に引き戻された。
次の給料が入ったら、その後の収入が無くなるけど、お母さんや義父には甘えたくない。
甘えるってより、関わりを持ちたくないのかもしれない。
お母さんの幸せの為にも。
そして、次の日。
3日ぶりの睡眠のせいで、昼を過ぎても目覚めなくて部屋が薄暗くなった頃に、連続した何かの音で目覚めた。
「えっ、何の音……」
意識がハッキリすると、それが玄関のチャイムだって分かった。
だけど、それは普通に鳴らされてるんじゃなくて、前に鳴らした音に被せるように次々とチャイムの音がする。
「イタズラ?」
玄関ドアの覗き穴から、外を見てみると誰もいなかった。
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