第一章 大失恋のその後で

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   告白されたのは3ヶ月ちょっと前だったけど、1週間だけ悩んで結局付き合う事にした。  性別適合手術を受けてから、初めて付き合う男の人……  つまり、生まれて初めて付き合う人。  恋愛への憧れはあったけど、それ以上に差別や偏見が怖くて、適合手術の後すぐに恋愛する気分にならなかった。 「なぁ、愛美。俺と付き合うのに、1週間も悩んだのは何で?」 「えっ、それは……」  性同一性障害だった事も、性別適合手術を受けた事も言えない。  どんなに優しい人だって、それを知ったら私から離れていく。離れるだけならまだいいけど、私を傷付けるかもしれない。 「私、男の人と付き合うの初めてだから」 「そうなのか、俺が初めての彼氏なんだ」  彼、勝也は凄く喜んでくれた。  隠し事はしたけど、嘘はついていない。嘘をついてまで、勝也と付き合おうって思ってなかったから。  そして付き合って、1週間でキスをした。  勝也はそれだって凄く考えながら、私の事を気遣って優しくしてくれた。  
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