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ぺた、ぺた
廊下をスリッパで歩く音が、凄く虚しく聞こえるのは何でかな。
私は教室の戸を開けた。
真っ先に、光牙が駆け寄る。
「おぅやっと来たか!」
にかっと笑う光牙。
…心なしか、痛い視線を感じる。
「あらぁ~?上靴忘れたのぉ~?」
突如、そんな声が降ってきた。
あぁコイツか。
「やだマジダサい!恥ずかしい~」
「…別にアンタは恥ずかしくないし、関係ないじゃん」
そう言うとそいつは思い切り私を睨み付けた。
川元しずか。
私を嫌ってる、自分のことを完璧だと思ってる。
いわゆる、ナルシスト。
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