紅と光牙と川元しずか

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「光牙、家ここでしょ。じゃね」 そう言って私は、自分の家に向かって歩き出す。 「…おう、じゃあな…」 納得していないような光牙の声。 それも気にせず、私は歩く。家へ向かって。 帰ったら、どうしようかな。何だか甘いものが食べたい気分。 ぼんやりとそんな事を考えていた。 その時。 後ろから、物凄い勢いで走ってくる音が聞こえた。 …ま、まさか… 「おいっ!やっぱ送ってくぜっ!!」 やっぱり光牙だった。 まさか追っかけてくるなんて思わなかった…! 「…ストーカー」 そう言ったら光牙は、 「お前んち着いたらちゃんと帰るっ」 と胸を張って言った。 思わずもれる溜め息。 …本当、変な奴だね。
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