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冷や汗気味に桜花は1人心の中で思う
さてと、あたしもマジで早く顔を洗って朝飯食わないといけないな…学校だしね
「…………」
そして気持ちを切り替えて桜花は一歩足を踏み出しまた立ち止まる
あれ……何か変じゃねぇ…
そう思いつつ桜花は茶の間を振り返り見た
すると桜花の家族と楽しそうに笑顔で話しをしている篠崎の姿が桜花の目に映る
だだだだだ
直ぐ様、桜花は猛スピードでダッシュして再び篠崎の所にやって来た
ゼェハァー、ゼェハァー
自分の所に来て息切れしている桜花を篠崎はキョトンとした顔で見ている
「速いね、じゃあ桜花ちゃんも一緒に朝食をたべよう」
ニコニコと笑顔で篠崎は桜花に言った
「うん、食べよう。…ってその手に乗るわけねぇだろが!何で篠崎君が家で朝飯を食ってんだよ?!」
最初は馬鹿王子のペースに巻き込まれ笑顔で答える桜花だったが、直ぐに篠崎にツッコミ困惑気味に尋ねる
「…………」
そんな桜花を真顔で篠崎は見ていた
「なっ何だよ…あたしの顔に何か付いてんのかよっ…」
じっと篠崎に見られ桜花は冷や汗まじりに少し怒った顔で言った
「その言葉使いは桜花ちゃんの素なの?」 篠崎は真顔でぽつりと桜花に尋ねる
「へっ!?」
思わず篠崎にきかれ桜花はそう言うとかなりの間抜け顔をした
「…っう…」
自分の発した言葉に気づき目を細めしばし桜花は俯く
……やべぇ…うっかりやっちまったよ…ここはあたしの家だけど篠崎君がいんのについいつもの調子で…墓穴を掘っちまった…きたねぇ言葉の連呼で言い訳しょうがない
冷や汗ダラダラで桜花は顔を上げずらい…
「桜花ちゃん、その言葉使いすっごくカッコいいね」
篠崎は俯く桜花に嬉しそうに言う
……はぁ!?…
篠崎が言った言葉に我が耳を疑い桜花は顔を上げる
すると篠崎は瞳をキラキラと輝かせながら自分を見ていた
…カッコいい?…こいつ頭がイカれちまってんじゃねぇのか…
軽蔑の眼差しで桜花は篠崎を見ている
「そう思うだろう、ボンボン!!」
バシンッバシンッ
満面の笑顔で桜花の母は篠崎の肩を後ろから叩く
「はっはい」
桜花の母に叩かれ苦痛に顔を歪めながら篠崎は返事をする
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