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…今日(あたしが起きて来る前に)初めて会ったはずなのに…自然に家の家族に溶け込む篠崎君…変わった馬鹿王子…
…はうっ!?
そんなことを考えている場合じゃない!!
感心しながら篠崎を見ていた桜花だったが口をポカンと開けると直ぐ様歯を剥き出し目を吊り上げる
「ちょっとママ!篠崎君に向かってボンボンって何よ!あのね、篠崎君は代議士の息子さんなんだよ、あたし達が近寄れない存在の偉い人なんだから!!」
桜花は馴れ馴れしく篠崎の肩を叩く母に大激怒する
「分かってるよそんなこと」
けろっとした顔であっさりと桜花の母は答える
「…えっ」
思わぬ母の答えに目が点で桜花は呟く
「こいつさぁ、あたしらと違って言葉使い丁寧だし、身なりだってきっちりしてんじゃん、それに…」
桜花の母は淡々と言うと言葉を言い掛ける
「それに…何よ!」
言い掛けた母に桜花は聞き返す
「ホレ、あんたの後ろにSPの皆さんがいるだろ」
母は桜花の後ろを指差して言った
「えっSPぃ…?」
母に言われ桜花が振り返ると茶の間の隣の客間に、サングラスを掛けスーツを着た3人の男達がお茶を飲みのんきに寛いでいた
「どうもお邪魔しています」
見ていた桜花に男達はにこやかに挨拶をする
「いえいえ、どうぞゆっくりしていってください」
挨拶をしたSP達に桜花も答えた
…お邪魔していますなんていわれたらこう答えるしか無いじゃん…
そう思いながら桜花は苦笑いをする
「この厚焼き卵は美味しいぞ食べるといい」 桜花の父は篠崎に進める 「はい、頂きます」 篠崎は桜花の父に答えた 「あの…」 桜花は篠崎に俯きながら話掛ける 「!」 俯きながら話を掛ける桜花に篠崎は振り向いた
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