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「剣翔様、そろそろ学園へ向かいませんと遅刻をなさってしまいます」
篠崎を護衛するSPの1人が言った
「あっうん、そうだね」
篠崎はSPに答える
「行こう、桜花ちゃん」
そして篠崎は笑顔で桜花に言った
「うん、じゃあ行って来るねパパ、ママ!」
篠崎に答えると桜花は笑顔で両親に言う
ガチャッ
「剣翔様、どうぞお乗り下さい」
運転手は車のドアを開けるとお辞儀をして言った
「うん、でも先に桜花ちゃんを乗せてもいいかな?」
篠崎は乗れという運転手に言う
「…しっ失礼いたしました、桜花様どうぞお乗り下さい」
運転手は篠崎の隣にいる桜花を見て瞬きをして、冷や汗を少しかきながらそう言うと、慌てお辞儀をした
「はっはい、えっと乗せて頂きまますっ」
いつも学園への通学は自転車や、バスだったため、初めての車で通学、しかも運転手に言われた桜花は照れながら答えた
そして桜花は後部座席の右の奥に座るが緊張して固まる
「ぷっ、くすくす、普通にしていていいよ桜花ちゃん」
桜花の言葉と態度に苦笑いをしながら篠崎は言った
「……ごめんなさい、こういうの慣れてないから…」
少し赤面しながら桜花は篠崎に言う桜花が篠崎に答えると篠崎は桜花の隣に座った
バタンッ
篠崎が乗ったのを確認すると運転手はドアを閉める
そして3人のSPのうち1人はこの車の助手席に乗り、後の2人は停めてあったもう一台の車に乗り二台の車は学園へと向かう
…普通にしてていいって言ったけど…緊張するよ…こんなの初めてだし…あたしが篠崎君の彼女になるなんて思ってなかったから
一応…迎えに来てもらったんだし、お礼は言わなきゃダメだよね…
俯きながら桜花はそう思った
「あの…篠崎君…」
桜花は隣に座る篠崎の顔を見て言う
「篠崎君じゃなくて剣翔でいいよ。僕も桜花ちゃんって名前で読んでるんだから」
篠崎は笑顔で桜花に言った
「…えっ…あっ…名前で呼ぶ…」
桜花は篠崎の言葉に赤面しながらぽつりと言う
「うん、だって僕達は彼氏と彼女なんだから名前で呼び合うのは自然なことだよ」
篠崎は桜花に笑みを浮かべながら言った
「…………」
篠崎の言葉にまたしても桜花は赤面して俯く
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