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車が学園の門の前に着いて止まった
そしてSPと運転手の2人が先に降りてあたしの方のドアを運転手が開けて、剣翔君の方はSPがドアを開けた
「ご到着致しました。桜花様お降り下さい」
運転手が桜花にそう言うとお辞儀をする
「はっはいぃっ」
緊張のあまり桜花は声が裏返る
そして桜花はゆっくりと車から降りるとぎこちなく歩く
そんな桜花を見て少し運転手はくすっと笑う
桜花と剣翔とSPを降ろすと運転手は帰って行った
「さあ、行こうか、桜花ちゃん」
剣翔は笑顔で桜花に言う
「うん」
桜花は剣翔に返事をすると2人は歩きだし校門に入る
「!!」
2人が入るとズラリと女子生徒達が両サイド一列に並んでいた
並んでいるのはいつも剣翔の周りにいた女子生徒達だった
そして1人の女子生徒が2人に向かって歩いて来る
「おはようございます、剣翔様、桜花様」
その女子生徒は2人に笑顔で挨拶をする
…たしか…この人はいつも剣翔君と一緒にいた女子達のリーダー見たいな人…?同じクラスなんだけど、名前は何だっけ?
そう思いながら桜花はポカンと口を開けている
「おはよう、皐月ちゃん」
剣翔はその女子生徒に笑顔で挨拶をした
…?名前で呼び合うなんていつも一緒にいたから親しいのかな…
キョトンとしながら桜花は2人を見ている
「そうだ、桜花ちゃんは彼女の名字は知ってるよね?」
剣翔はその女子生徒について桜花に問いかけた
「…えっと…同じクラスの…たしか………うーんっと………………すみません、分からないです…」
最初は答えようと桜花は目線を左右に替え名字を必死に思い出そうとしたが、冷や汗がダラダラと出てきて結局わからず謝る
「仕方がありませんわ、まだご一緒のクラスになってあまり経っていませんものね、くすっ」
名字が分からなかった桜花を怒るわけでもなくその女子生徒はそう言うと優しく笑顔で微笑む
…ただ丹にあたしは別にクラスメイトの名前なんて興味ねぇから覚えるつもりなんてさらさらないっつぅか…なんて口が裂けても言えないな…
内心彼女を見て桜花はそう思う
「私は剣翔様とは従兄弟同士という間柄の司馬姫皐月と申します。以後お見知りおき下さいませ」
皐月は笑顔で桜花に挨拶をした
「こちらこそよろしくお願いします」
丁寧な皐月の挨拶に桜花もきちんと挨拶をする
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