王子な彼氏ならあたしは姫!?

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「……」 ダダダダッ 皐月は俯く桜花を見て慌て階段を駆け降り女子生徒達の前で立ち止まる 「皆さま拍手はご遠慮願います、申し訳ございません」 皐月は女子生徒達にそう言うとお辞儀をした 「…すっすみませんでした皐月様…」 皐月を見て女子生徒達は謝罪する 桜花と剣翔は皐月と女子生徒達を上から見ていた 「後は皐月ちゃんに任せて僕達は教室に行こう桜花ちゃん」 剣翔は俯く桜花に優しく言う 「…うん」 顔を上げ桜花は剣翔に返事をする そして2人は教室へ入った 「じゃあ、また休み時間にね」 剣翔は笑顔で桜花に言った 「うん」 桜花も剣翔に笑顔で答える カタンッ そして剣翔と分かれて自分の席に桜花は座る …剣翔君といると色々な意味でドキドキしっぱなしだよ…今でも少しドキドキするなぁ… 胸に手をあてながら桜花はそう思っている そんな桜花に背後から忍び寄る人影が… 「見たわよ桜花ちゃんクスクス」 ビクッ! 「ヒィッ」 真後ろから突然声を掛けられ桜花はビクッとして思わず声を出す 「…なっ何だぁ…里奈だったの…ビックリしたじゃん」 振り返るとそこには里奈が立っていて桜花は冷や汗気味に言った 「昨日聞いた時はあまり信じられずに居たんだけど、今朝本当に篠崎君と一緒に登校して来るんだもん!!スゴいよ桜花ちゃん」 里奈は嬉しそうに桜花に言う 「…あのね…あたしが嘘を言うはず無いでしょ、それに何で里奈が嬉しそうなのよっ」 里奈の言葉に桜花は少し怒り気味に言った 「だって桜花ちゃんに彼氏が出来たんだよ!私は嬉しいの!!」 里奈は自分のことのように満面の笑顔で桜花に言う 「ありがとう里奈」 喜んでくれる里奈に桜花は笑顔で言った …まさかこんなに里奈が喜んでくれるなんて思ってなかった…好きで付き合って訳じゃないなんて言えないなぁ…好きになるって可能性はゼロじゃ無いけど… 喜ぶ里奈を見て複雑な表情を浮かべ桜花は内心少し心が痛む 「話しが少し変わるけれど篠崎君がこの学園の王子なら桜花ちゃんは姫になるね」 あっけらかんと里奈は笑顔で桜花に言った 「えっ、姫!?」 里奈の言葉に驚いた顔で桜花は呟く 桜花の呟きに里奈は頷いた …考えて見たことなんてなかった…剣翔君が王子ならあたしは姫になるのかな…嬉しいかもしれない にやけながら桜花は心の中でそう思っている
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