悲劇

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直哉は俯いて表情を曇らせた。 「ほら僕の両親、一週間前から出張って言ってたよね?それが昨夜、警察からの電話で知らされた。 二人とも殺されたってさ・・・・・」 『なっ・・・・・!?』 直哉の両親には昔から世話になりっぱなしだった。 俺にも息子の様に接してくれた唯一の人達。 確かに一週間前に出張の話は聞かされたが。 その時いつもの笑顔で、直哉を頼むとも言われていた。 あんなに眩しい笑顔を見せていたおじさん達が何故・・・・・ 人に殺されるような事をするはずがない。 「可笑しいんだよ?父さん達は何もしてない・・・・・ただ会社に残って仕事してたんだ。それが奴の顔を見たってだけで殺された。」 『それってまさか・・・・・強盗・・・』 「その通り。どこぞの馬鹿が金銭目当てに忍び込み、顔を見られた二人を殺し逃走。ナイフでめった刺しにして・・・・・それは酷かったらしいよ?」 『あんまりだ・・・・・。でも復讐なんか・・・・』 二人が望むはずがない
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