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言い様のない虚しさがこみ上げてくるのを感じた勇者は、ふと、お供の一人に目を傾ける。 ――魔女。 黒い三角帽と黒いマント。 長い銀色の髪は僅かな月明かりの中でも美しく光る。 魔女の大半は年を取った老婦とされるが、彼女はまだ若く、二十台前半の女性に相違ない姿形をしている。 年齢だけを鑑みれば、魔女ではなく魔法少女と名付けても構わないのでは、と思うほどの様相であった。
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