母の日

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[…ない!!!やっぱり!!ない!] 俺 速牙 牙狼(そくが がろう)は鴉(からす)のタンスの前であわてていた。 がさがさとタンスをあさる [鴉の隊長服がない!!!やっぱり!!どこいったんだ!!] 鴉のタンスから離れて部屋を見回す。 カレンダーの今日の日にちに赤丸がついていた。 あ…今日って… 俺は、鴉の部屋を飛び出したそうだ今日は…鴉にとって花屋に飛び込む。 [あのこの花ください!] 店の人がよさそうなおばあちゃんが[はいよ]と返事をした。 花をもらってお金を渡す。 [ありがとっ!お婆さん!!] 礼をいってまた俺ははしりだした。 俺は丘へと走っていく。 鴉の後姿がみえた…隊長服を来ている。 鴉はひとつの墓を見つめていた。 泣いてるー? その時の背中は少し小さくみえた気がした。 俺は歩をゆるめ鴉に近付きながら声をかける。 [今日だね母の日] 鴉の横にしゃがんで花を捧げる [ああ…] 鴉は悲しそうに一言だけいった [寂しい?] 鴉へと顔を向ける俺鴉の緋色の瞳に自分が移った。 [なれた]と鴉。 [みせたかったんだ…その格好?] 鴉の横に俺は立ち上がりながらいった [さぁな俺にもわからない] 鴉と手を繋ぐ [そっか…] 鴉が俺の手を握り返す [行こうか…牙狼副隊長] [はい^^鴉隊長…] 俺らは背中を墓に向け歩き出した瞬間風がふいた。 俺らを後押しするように
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