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「わかった、わかった。仲間でいてあげるからそんなに寂しがるなって。で、君はどっちなのさ？」
「そうだな。フェルミがさ、理論と実験の両方できた最後の物理学者って言われてるだろう。わが目指すところはそこだ。ちなみにフェルミが最初に物理を学んだ本はラテン語で書かれてたんだぜ」
「最後のうんちくはどうでもいいけど、両方極めると言っても結局はどっちかの研究室には配属されるんでしょ。まあいいや。ところで普通氏は？ そもそも君が最初に答えるべきだった気がするんだけど」
「俺はね・・・ 実験系の大人数で盛り上がれる感じがいいなあ。」
「そんなもののどこがいいものか。大体なんだあのLHCとかいうお化けは。人間の行える実験には限度がある。そろそろ実験屋どもは再就職先を探すべきだな」
「それは言い過ぎだよ。既に分かってることを確認する実験だって十分ワクワクするしさ。外村さんの二重スリットとか、ホントすごいと思う。ところで哲学氏、さっきから何してるの？」
「君たちのばかばかしい話には付き合ってられんから、レポートを再開したのだが・・・ リーマン球とやらが理解できん」
「まだ何ともいえんが、多分それは無限遠を定義するために導入したんじゃないか？ それがあればなんとなく無限というものが目に見えるようじゃないか」
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