… わかれ と はじまり …

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  すると、洞窟から小さな人影がうっすらと見えてきた、 それはカケルであるとすぐにわかった… ヤヨイ「カケルっ!」 精一杯の声で名前を呼んだ。 が、カケルはそれに応える事なく俯きながらフラフラと歩くだけであった。 何があったのか心配になって走り寄る。 近づいてみるとカケルに何か違和感があった。 ヤヨイ「その手 どうしたのよっ!? ケガしてるじゃないっ!」 ヤヨイはハンカチでカケルのケガを包もうとした。 しかし、カケルのケガした手は拳を握っていた。 最初はあのメダロットに襲われて負ったケガだと思った。 ふとヤヨイは気づいた、シルバーがカケルと一緒にいないという事に… ヤヨイ「ねえ… シルバーはどうしたの? もしかして、メダロッチの中?」 聞いてみた… カケルは首を横にふる すると、カケルはスッとケガした手をヤヨイに突き出した。 赤く染まった握りこぶしをゆっくりと広げはじめた、 その手は酷く震えていて カケルの頬には涙が流れているのがすぐわかった… ヤヨイは視線を手の中へと恐る恐る動かす… ヤヨイ「そんな… 嘘でしょ…?」 まるで悪夢だった… これ以上は思い出したくない…  
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