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それから玉露茶を堪能し、折原先輩もまた明日から生徒会に顔を出すという事で、わだかまりが少しずつ消えていってるのを感じた。
カナデ「ぼちぼち本腰入れてバイトもしねぇとやべぇし、毎日は生徒会に出れなくなるな」
独り言のように零す。
ミヤ「一人暮らしですもんね。それなのにどうして生徒会に入ろうと思ったんですか?」
私の質問に、折原先輩は呆れたように口を開く。
カナデ「はぁ? んなもん、美弥がいるからに決まってんじゃん。じゃなきゃ生徒会とか絶対入らねぇし、分かり切った事訊くなよ」
そんなに堂々と言われると、どう反応して良いのか戸惑う。
カナデ「夜も遅くなってきたし、ぼちぼち帰った方が良くねぇか?」
壁掛け時計に目をやると、九時を回っていた。
ミヤ「え? もうこんな時間!? 帰ります!」
帰る前にトイレを借りている間、衛土先輩と折原先輩の話し声がドア越しに翳める。
カナデ「……布告……忘れ……」
エイト「…うん」
カナデ「……時は……奪う……」
エイト「…そう……いよ」
何を話してるのか、さっぱり分からなかった。
トイレから出ると、二人は何事も無かったような素振りで、私達は折原先輩の家を出た。
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