文化祭

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  マリン「不本意ですが、仕方ありません。せめて腕ではなく、服を掴みますから、早く行って下さい」   ふてくされた顔で、亮と目線を合わせず、下を向いたまま亮についていく。   ぶつかった拍子に髪止めもほどけ、サラサラと髪が頬にかかる。   アキラ「そうやっていつも素直だと、刺もチクチクしないし、髪もほどいて眼鏡もしない方がより美人なのに……」   マリン「は? 今、何か言いましたか?」   亮の独り言に、真鈴は訝しげに顔を上げる。   「あぁ! 亮発見!」   「俺らから逃げて、女といちゃつきやがってー」   「しかも彼女、けっこう可愛くね?」   「野郎共ー! 亮の彼女の顔を拝むぞー!」   亮を見つけたクラスメイトは真鈴だと気付かず、好奇心に駆られ、亮達を目指して走ってくる。   アキラ「やっべぇー……真鈴ちゃん、捕まると面倒くさいから、ごめんね」   返事も待たずに、亮は軽々と真鈴を抱き抱えると、真鈴の教室目指してまた全力疾走する。   マリン「ちょ、ちょっと降ろして下さい!」   真鈴は抵抗しようともがく。   アキラ「危ない! 落っこちるから、今はじっとしてて!」    
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