1 ケイコク

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気持ちが良い朝とは やはりこうでなくては 清々しい空気 気持ちが良すぎる朝の色彩 それらが思わせるのは 朝の濃々とした清い時間だ 俺は自分のベッドの上で ダラッと寝そべっている格好で 少し大きめな窓から秋の空と 秋の朝日を堪能していた その清い時間は 自分の中だけの時間だ そして流れているのも自分の時間 まさに俺まっしぐらだ その時間はある時を除いて とても大切にするべき時間だ 俺の素朴な部屋にいるのは 勿論俺だけだ それに俺の時間 俺の世界にいるのも 俺だけに限られる それは本当に気持ちが良かった いや良すぎるくらいだ しかしそんな俺にも忘れている事が一つ 今日は土曜日だ しかしそんな事 今の俺には関係ない 俺はただこの清い時間を 有効に使いたいだけだ だが そんな事をしている場合では決してない 今がそのある時なのだ
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