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「はい神冶君遅刻」
入って まだ気付かれる所にいる訳でもないのに 急に担任の垣下先生が 俺に向かって言う 俺はその声を聞くと
「うわ!」
相当驚き顔になる その時の顔は誰にも見せたくは無い物だ なにせ間抜け丸出しと言わんばかりの表情だからだ しかしそんな願いは もはや手に届かない領域にある
俺の顔を見たクラス生徒一同が クスクス笑い出す しかしまだクスクスだから良いのである 俺のクラスは学年一物静かなクラスなのだ もし学年一騒々しいクラスだったら 一体どうなっていた事か…
しかしそんな事考える訳も無く 俺は自席である隅の日当たりの良い場所に小走り そして座る やはりいつまでも笑いの中心にいるというのは自分としては多少酷なのだ
隅の席は 俺自身が選んだのだ 実際日当たりがいいし 隅なので 俺が先生に当てられる回数が極端に少ないのだ ただ目立たなければいいのだから
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