The entrance ──入学

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 寧ろ似合い過ぎているくらい似合ってますが。爽やかさ100%オーバーですが。  ───私立明陽(ミョウヨウ)高校は俺がこれからお世話になる男子校だ。主に学業で有名な学校だけど、施設も教師陣もSランク。そのかわり、学費は本当に高い。俺はそこそこの頭をしてたから特待生として入学することができたけど、まさか京吾もそこの生徒だとは…と言うか学生だったとは……見えねー。 「あ、そうだ。どうした?」 「どうもしないが」  え?用事じゃないのか? 「……じゃあ何でこんな朝早くに?」 「会いたかった。…凄く。それだけでは理由にならないか?」 「は!?」  何を言い出すんだこいつは!そんな台詞は俺じゃなくて彼女に言ってやれよ!!いや、嬉しくないわけじゃないんだけど、でも何で昨日会ったばかりなのにこんな早朝から…す、ストレート過ぎて照れる…。 「顔が赤いな。風邪か?」 「ち、ちち違う!違うから!うん!」 「そうか?」  焦る。焦りまくる。落ち着け自分、落ち着くんだ! 「お、…俺まだ支度してないんだけど」 「では待とう」 「あ、ごめん……ってオイ」  おい。お前ん家は玄関の外だよ?中じゃないよ?
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