あの子にあるもの

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1週間後、あたしとあっこちゃんと果帆ちゃんは正式にテニス部に入部した。 今日から正式部員として部活動が出来る。 なんだかちょっと、わくわくする。 「お前らも入ったの?」 3人でいると、1人の男子が横からひょこっと顔を出して尋ねてきた。 「うん。ちゃんと入部届け出したし。」 あっこちゃんが答えた。 「ふ~ん。お前ら3人、毎日見学来てたもんな。俺も入部したんだ。名前は、溝口智輝(みぞぐちともき)。よろしくな~。」 「うん、よろしくね。」 その男子は、へらへら笑うと向こうへ行ってしまった。 1日目の部活が終わった後、あたしたちは部室で着替えてテニスコートをあとにした。 「私、今日お母さんが車で迎えに来てくれるから、先帰ってて。」 あっこちゃんが言った。 「あ、そうなの?じゃあ結栄ちゃんと帰るね。ばいば~い。」 「ばいばい、また明日。」 あたしと果帆ちゃんは一緒に駅に向かった。 .
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