別れの前

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青木くんは自分のカバンからタオルを出し私の傷口を押さえた 私は血の着いた手でタオルを押さえる 何? 何が起きたの? 「さくら!」 放心状態で動かない私を青木くんが抱き寄せる そして石を投げたであろう人に怒りを向けた 「水野!!!」 「出てこい!!」 「わ…私…何も…」 その人が立っているのは植木花壇の中 私は青木くんの胸にもたれていた頭を上げた 取り巻きの人だ… いつの間にか人だかりが出来ていた 青木くんの腕が怒りで震える 「水野…お前…何したかわかってんの?」 ただならぬ青木くんにみな黙り込む
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