別れの前

29/86
前へ
/352ページ
次へ
コンコン… 「青木くん?」 声をかけてドアを開けた 中にはトレーニングする青木くん 「…やっと来た」 「ごめんなさい!」 「楽しくて…つい…」 「いーよ!姉貴と居たんだから」 青木くんは手を休めない しばしの沈黙… 怒ってるの? 「ふぅ…」 「怒ってないよ」 手に持っていたダンベルを置いてやっと私を見る 「始めちゃったからさぁ~キリつけないとなんかダメなんだよね」 「怒ってるって思った…」 私は青木くんに抱き着いていた 不安に潰されそうだった私の無意識の行動 「さくら?」 「はっ!ごめんなさい!」 慌てて離れた 「さくら…」 「さくら…」 うつむいたまま私は動けない
/352ページ

最初のコメントを投稿しよう!

165人が本棚に入れています
本棚に追加