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「ねぇ~先輩答えてよ。ドキッてした?」
「はぁ? 決まってんでしょ! いきなり後ろから抱きつかれたら、誰でも驚くでしょーがっ!」
あ、これはまずいかも。
下校中の他の生徒たちからの視線が、私たちへと向けてられてくる。
それに気付いた私。
まぁ、これだけ騒いでいる私の自業自得でもあるんですが。
どこからともなく、黄色い声も聞こえてきさえします。
最悪~~。
今私、格好の見世物だよ。
それというのも、あまり公の場でされるべきではない行為を私がされているからですね。
だけどそんな私には構わず、なにやら不満らしい秋月は舌打ちをしてきた。
「……っち。そんな反応つまんねーよ。もちっと面白くしてくんないと」
今、舌打ちしたかこいつ!
てゆーかなに?
もっと面白くぅ~~?
私はあんたの先輩なんですけど?
「いつもいつも人のことバカにして~~! あんた何様のつもり?」
身動き出来ない体勢ながらも、首だけは辛うじて動くので、私は秋月に顔を向けた。
すぐそこには秋月の顔がある。
そんな彼が私に対し発した言葉がこれ。
「え、俺様。もしくは秋月楓様」
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