七章 聖夜の夢

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 蓮先輩を家まで送った後、一人風見家までの道を歩きながらふと考える。  生徒会のこともあってか、最近蓮先輩と一緒にいることが多くなった。  蓮先輩の色んな面を見て来て、どんどん惹かれていって、もっと蓮先輩のことを知りたいと思うようになった。  さっきだってそうだ。  女の子に夜道を一人で歩かせるわけにはいかない。それが蓮先輩を家まで送った理由。  でも、それだけじゃない。  ただ、少しでも長く蓮先輩と一緒にいたい。同じ時間を過ごしたい……そんな気持ちが心の中にあったから。  ファンクラブの連中と同じように、俺も蓮先輩に『憧れている』だけなのだろうか。  それとも……  ……自分の気持ちがわからなくなる。  でも、もし仮にこの蓮先輩に対する気持ちが『恋』なのだとしたら、俺はどうすればいいのだろうか。  蓮先輩は俺のこと……どう思ってんのかな。
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