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青海祭が終わってから一週間ほど経った今でも、あの日見た夢のことはしっかりと覚えている。
夢の中での出来事をこうも鮮明に思い出せることなんて今までなかったので、あれが夢だったこと自体未だに信じられない。
「俺の選択次第……か」
学園の屋上で一人呟く俺、新山亮介(にいやまりょうすけ)16才。
独りぼっちの状況に少し寂しさを覚えていると、壊れんばかりの勢いで屋上の扉が開いた。
「あ、亮介くんみっけ!」
ドアの金具が外れてる……
屋上のドアをぶっ壊して颯爽と登場した女性、姫百合蓮(ひめゆりれん)先輩は俺の姿を見つけるとこちらに歩み寄ってきた。
「蓮先輩……そんなに急いでどうかしたんですか?」
「亮介くんにちょっと話があってね、ここじゃなんだから生徒会室に行こうか」
食事中でも俺に拒否権はなく、生徒会室に連行される。
さようなら、愛しのカツサンド……
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