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「それで、話ってなんですか?」
生徒会室には他の役員の姿は無く、現在は蓮先輩と二人きりという状況。
「なんか不機嫌?」
そりゃ不機嫌にもなるでしょうよ。
昼ピークの購買に突っ込んで手に入れた一番人気のカツサンドが屋上に置き去りになってしまったんだから……
だが、用件を聞いてすぐに屋上に向かえばまだカツサンドを食べる時間があるかもしれない。
俺はなるべく表情に出さないように努力することにした。
「別に不機嫌なんかじゃないですよ」
「そう? なら本題に入るけど……」
蓮先輩はそこで一度間を空けてから再び話し始める。
「実はね、亮介くんに生徒会に入ってもらいたいの」
「……はい?」
ビックリしましたよ。
なぜかってそりゃ、写真部に所属してるせいで今や俺は風紀委員のブラックリストに名前が載るほどの問題児。
そんな俺に生徒会に入れだなんて……気の迷いとしか思えなかった。
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