三章 学生の本分

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「は、春香さん……」  完全にノーマークだった……脱衣場には笑顔でこちらを見ている春香さんの姿。 「亮介くん、今はまだ蓮ちゃんと千秋が入浴中なんだけど……着替えも持たずにお風呂になんの用なのかな?」  しくじった……着替えを持ってくれば見つかっても『もう千秋達は風呂から上がったんだと思ってましたー』とか言い訳できたのに。 「いや、これは比泉が言い出したことで……」  隣を見る…………比泉いねぇし!  あの野郎逃げやがったな。 「私は亮介くんをお友達のせいにするような子に育てた覚えはありませんよ?」 「あはは……ごめんなさい」  その後、俺は夜が明けるまでリビングで『正しい紳士のあり方』について春香さんに説教されていた。  やっぱり姉ちゃんの凶暴さは春香さんからの遺伝なのかもしれない。
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