四章 にゃんこな先輩

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 期末テストも終わり、クリスマスパーティーまで残り十日。  俺は蓮先輩から話があるとのことで放課後音楽室に呼ばれていた。  なんで生徒会室じゃなくて音楽室なんだろう。  まぁ遅れてなんか言われるのも嫌なので、深くは考えずに音楽室へ。 「蓮先輩、話ってなんですかー?」  音楽室のドアを開けると、音楽室の中では蓮先輩と望さん、それと女性の先輩が一人楽しそうに喋っていた。 「あ、亮介くん! ごめんねー呼び出しちゃって」 「いえ、それは別にいいんですけど」  ちょっと入りづらい雰囲気に戸惑っていると、蓮先輩の隣に腰掛けていた先輩がこちらに歩み寄ってきた。 「キミが新山亮介くん?」 「そうですけど……あなたは?」  美人……と言うよりは可愛いって感じかな。  制服に付いているリボンの色から三年生だということはわかるのだが、身長が小さい上にかなりの童顔なのでどうしても年上には見えない。
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