六章 彼女の笑顔

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「丁度昼時だし、少年と蓮はどっかで飯でも食って来たらどうだ?」  最終的な打ち合わせも佳境に入ってきた頃、携帯電話の時刻表情を見ながら望さんが呟いた。 「え? それならみんなで一緒に……」 「あたしと望くんはまだちょっとやることがあるんだにゃあ」  残念そうにしながら話すゆーちゃん先輩。 「比泉は?」 「俺もそんなに野暮ではない」  比泉に限ってはわけがわからない。  まぁせっかくこう言ってくれているんだし、実を言えばかなり腹減ってるし、ここはお言葉に甘えましょうかね。 「じゃあ行きましょうか、蓮先輩」 「あ、うん……」  なぜか蓮先輩は向かいに座っていた望さんを恨めしそうに睨んでいた。  対する望さんは終始ニヤニヤ……なんだってんだ一体。
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