ボクとシロ

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1 ボクの家には、猫が居るんだ。 全身が真っ白で、ヒゲをピンと伸ばしてて、嬉しいと喜んでグーグーってなくんだ。 ボクは、その猫にシロって名前をつけたんだ。家族もみんなそう呼んでる。 凄いでしょう?ボクがつけた名前をみんなが呼んでるんだ! ボクとシロは、家族でもあり、大切な親友でもあるんだ。 だから、ボクが悪いことしたら、アイツは怒るし、アイツが悪いことしたら、ボクも本気で怒る。 それが、友情だと思うからね。 それと、もう一つ。 ボクとシロが家族として、約束してることがあるんだ。 それは『ずっと一緒に居ること』。 2 ボク等の家族は、シロのことが大好きなんだ。 ジィちゃんなんか、とてつもないよ! ジィちゃんは、毎日、朝から散歩に行くんだけど、その散歩にシロも着いて行くんだ。 近所のオジサンやオバサンもビックリしてる。だって、首輪で繋いでもいないのにジィちゃんの後ろをチョコチョコとついて行くんだからね。 そんなシロをジィちゃんは物凄く可愛いがってるし、シロはそんなジィちゃんに頭をこすりつけて、甘えるんだ。 シロは、甘えん坊だからね。 シロは、生まれてから、1ヶ月くらいなんだってさ。 人間で言うと、一歳から三歳くらいになるのかな。 ボクは八歳だから、シロよりもお兄ちゃんだ。 ボクもジィちゃんに負けないくらい、シロのことが大好きだよ。 それにボクは、家族では、お兄ちゃんだから、兄として弟のシロは可愛がるんだ。 頭を撫でて、よしよしってシロにしてあげると、シロはグーグーってなきながら、目を細めて喜ぶんだ。 でも、お母さんはあんまりシロのことが好きじゃないみたい…。 シロはイタズラが大好きだから、よく夕飯の支度をお母さんがしているときに、邪魔するんだ。 テーブルに並べられた焼き魚を見つけると、パクってくわえて、どこかに持っていくんだ。 それを見て、お母さんは大激怒!「コラァッッ!!」って叫びながら、シロを追い回した挙げ句、シロの頭をパシッて手で撃つんだ。シロはお母さんに撃たれると、「ニャッッ!!」って奇声をあげて、戸棚と冷蔵庫の間に隠れてた。 きっと恐かったんだね。 お父さんは、シロについて、何にも言わない。 ソファーで新聞を読んでるお父さんに、シロは頭をこすりつけて甘えるけど、お父さんは完全に無視だね!
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