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雨足がどんどん強くなってくる。
傘すら持ってこなかったことを今更ながらに悔やみながら、必死に頭を働かせる。
どっか・・・。
雨宿りできる所はなかったっけ・・?
そう思って回りを見渡してみてもそこには木がたくさん生い茂るだけで雨宿りできそうな場所もなく。
遠くからゴロゴロと雷鳴も聞こえる。
近くはない。
そう分かってはいても木の傍にいてはいつ雷が落ちるかわからないし・・・。
そういえば確かこの先に・・・・
雨の中そう思って少しだけ走ってみる。
すると小屋ともいえないような小さな小さな鹿の社(やしろ)を見つけ、急いで駆け寄った。
小さな社を見ると屋根がかかっていてちょうど人が一人だけ入れるようなスペースがあり、それを見てホッと一息つく。
鹿様には申し訳ないけど少しだけ雨宿りさせてもらいますね。
そう鹿様に向かって手を合わせてからあたしはその場にしゃがむ。
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