後悔

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家に帰らなくなって 同世代の少年と遊ぶようになったら あとはあっという間だった。 タバコを覚え。 万引きを覚え。 ケンカを覚え。 SEXを覚えた。 といって。 俺の場合、相手は女の子ではなかった。 年長の少年の家に泊まるため、俺は股を開いた。 俺の場合、少しばかり顔は…… 修一の言う通り。 俺は顔だけは良かったから。 男に興味のないヤツでも、俺がしてやれば喜ばないヤツはいなかった。 まだ、中学生。 簡単に女の子と性交渉ができないからこそ。 そんな中、携帯も持たずに転々としている俺の居場所をなぜだか。 嗅ぎ付けては修一がやって来る。 「学校に来いよ」 「家に帰れ」 しつこく俺のことを追い回す修一は、俺の新しいオトモダチには不評だった。 当然だ。 まだ中学生なのに学校をサボる俺達。 それぞれに事情がある。 誰もが家庭で傷付けられているからこそこうしてツルんで。 社会に反発して。 そこに、幸せそうな家庭で育っている修一が。 俺達の嫌う大人の理論を持ち込む。 不快にならないヤツなんか、いるはずもない。 だから。
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