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「はぁ?なんで俺がそんな面倒なことをしなきゃいけないんだ」
なんだよ?
何、嬉しそうな顔してんだよ。
「うん。しなくていいです。悠紀さんは、しない方がいいです」
馬鹿にしてんのか?
けど、本当に嬉しそうで。
なんか、よくわかんねぇけど。
そんな顔をするんなら、悪くないな。
おとなしく馬鹿扱いされてやってもいい
「せっかくだから、先に1時間をくれますか?」
猛はベッドに腰掛けると、まだ立ったままでいる俺に手招きをする。
そして、右手でベッドを叩いた。
ん?
隣に来いって?
鞄を下ろして隣に座ると、猛は肩を震わせて笑っている。
「おい、」
馬鹿にしすぎじゃねぇの?さすがに。
「悠紀さん、ヤバイね。ツンデレって知ってる?」
はぁ?
日本にいる以上、その単語を知らねぇのは……って、
「俺がそうだと。そう言いたいのか、お前は?!」
さすがにイラっとしたぞこの野郎。
猛の頭を思いきり叩く。
「っで!容赦ねぇっスね」
「馬鹿なこと言うために1時間使うつもりか?それとも、馬鹿なことしか言えないのか?」
冷たく言うと、猛は両手を胸の前に上げて
「降参」と振った。
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