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「中村さん、こんなところでなにを?」
いつの間にか淳子の後ろに立っていた、長身で綺麗な顔立ちをした男性。
「中村淳子さんはいつも成績トップ、おまけに次期生徒会長にもう推薦されてますよね。そんな人が、『校則違反』なんてしていいんですか?」
「あ~っ、はいはい!」
淳子がほぼやけくそに言うと、男は満足したのか、喫茶店を出ていった。
「誰、今の人?」
「え…?桜知らないの?あ~っ、コース違うからかあ…。あの人は数学の櫻井千尋、って先生。」
「せ、先生っ!?だから校則違反とか言ってた訳?」
「んもーっ、いやになるわぁ。誰も生徒会長なんてなるって言ってないしっ。」
「なんか怖いね、あの人。あ、ていうか淳子校則違反なんかいつしたのっ?」
淳子はミックスジュースを吹き出しそうになり、むせながらも言った。
「ここに居る事!」
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