第1章

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走って 晴香の家に向かっていると 急に息苦しくなった。 ゴホッゴホッ 一度止まり 咳ばらいをする。 …風邪でもひいたかな。 晴香の家まで あと走って3分。 時刻は 9時20分。 …行くしかない。 喉に違和感を感じながら また走り出す。 途中、息苦しくなっても 晴香の姿が見えると そんなこと忘れてしまった。 「…ご、めん」 息をきらしながらも なんとか伝えると 晴香は笑ってみせた。 「そんなに走ってこなくても よかったのに」 いつもと変わらない 晴香の姿に安心する。 「だって…さ」 _
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