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あの夜、あたいはママサンにお外につながれていた。
しばらく、ごそこぞしていると紐はほどけた様に思えた。
自由になったあたいは、楽しくなって紐をつけたまま鈴を鳴らしながら夜の世界を歩き回った。
最初は、すぐにオウチには帰るつもりだった。でも、急にあたいの前に不思議な景色が現れた。
そして中から仲間の呼び声がしてきたから、あたいはふらふらと、声のするほうへ歩いていった。
すると、突然目の前に違う世界が現れた。
そこは一面、暖かくてぽかぽかした明るい世界、あたいはその眩しさに、目を糸の様に細くして、入って行った。
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