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そして、その日はやって来た。
俺と由香の結婚式だ。
ウェディングドレス姿の由香は、誰よりも綺麗で可愛かった。
今日から、俺の妻になる由香。
俺は幸せの絶頂に居た。
あれから、俺は何度か一人で由紀の様子を見に行っていた。
だが、遠くからしか見舞ってあげれなかった。
(…いつか、由紀さんも本当に愛する人と幸せになればいいな…)
そんな感傷に浸りながら、俺は神父さまの前で由香を待つ。
美しい賛美歌と共に教会の扉が開き、由香が由香の父親と腕を組み、深紅のヴァージンロードを歩む。
由香の手が、由香の父親から俺に渡された。
ベールの下の由香は、幸せそうに微笑んでいる。
だが、佑介は知らない。
その微笑みの下に、由香が隠し持っていたもう一つの顔を…
真のストーカーは由香だったと言う事を…。
Fin
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