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龍魔はもう直ぐに約束の場所に付く所まで歩いていた。
龍魔『やべー…まだ20分もある、早過ぎた…』
そんな事を呟いていると校門の前にかわいらしい私服で、立っている女の子がいた。
龍魔『…リリか、早過ぎだろ。いつから待ってんだ?』
龍魔は苦笑いをしながら、歩く速度を上げた。
すると、リリに近づく一人の男が目に入った。
龍魔は何やってんだ?と、思いながら見ていると、男がリリの手を引いて何処かに誘おうとしている、が…リリは手を払い断っている様子だった。
その後男は渋々、俯きながら去って行った。
龍魔『よ!ナンパか?(この前の先輩の件といい…リリはやっぱ人気あるんだな)』
不意に話し掛けられたリリはピクっと動いた…
恐らく驚いたのだろう……。
リリ『ぇえ、よくあるのよ……って、龍魔は何で制服なのかしら?』
リリは龍魔の服装を見て、呆れた声で言った。
龍魔『……?ぁあ、服はこれしか無いんだ』
龍魔は【当たり前だろ?】とでも言うかの様に答えた。
リリ『ったく、私は私服着て来たっていうのに………これ、似合う?』
龍魔は不意に聞かれ、今まで気にしていなかったが改めてリリの私服姿を見て、少し見とれてしまった。
龍魔『ん、あ…ぁあ、似合ってると思う』
リリは龍魔の言葉に満足な顔をした。
リリ『そ、ありがと。さて、まずはアナタの服を買いに行きましょ?』
龍魔『は?いいよ、服なんて制服で十分だし』
リリ『私が嫌なの!!何で私が私服なのに龍魔が制服なのよ』
リリはしかめっ面で龍魔に言い寄った。
気迫に負けた龍魔は何も言い返さないで了解し、服を買いに行った。
そして二人は、若者がよく来る店に来て、龍魔の服を選んでいた。
リリ『これなんか、似合うんじゃない?』
リリは前に【悪】後ろに【無敵】と書いてあるTシャツを龍魔に差し出した。
龍魔『………本気か?』
リリ『冗談よ。ホントはコッチ』
リリは龍魔からTシャツを奪い取り、代わりに下を黒いズボン、上が白いシャツを渡した、龍魔はそれらを買い、着替えて、白いシャツの第二ボタンまで外し、ネックレスを付けた格好になった。
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