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その日は学校が休みで9時を越えても龍魔は寝ていた。
水月『若様~朝ですよ~♪』
龍魔の眠気を奪ったのは朝日でも雑音でも悪夢でもない、龍魔専用メイド水月だ。
龍魔『………ねみぃ』
一度体を起こして一言放った龍魔は再び布団を被り寝る体制に入った。
水月『起きて下さいよ~若様ぁ~わーかーさ~ま~♪』
水月は再び寝付こうとする龍魔を見ると、龍魔の肩を揺さ振りながら龍魔を起こそうとしていた…が
水月『……もぅっ若様ッたら♪もしかして、私と寝たいんですか?それならそうと言って下さいよ。とぅ!!』
水月は龍魔の布団に上半身の半分を突っ込み龍魔の体に抱き着いた。
龍魔『テメッ!!何してんだ!!』
龍魔はそんな水月の頭をギューギューと押してベッドから落とそうとしていた。
そんな時、部屋が開く音と龍魔専用執事、神谷の声が聞こえてきた。
神谷『若~、朝のオムレツはデミグラスソースとケチャップどっち…が』
水月『お、おはよーございまーす』
神谷『何してやがんだ水月ィィ!!』
神谷はニ秒ほど悩んだ結果、水月が龍魔を襲っているとわかり水月の襟を掴むと引っ張り始めた。
水月『ぁあ、苦しい…苦しいです…助けて若様』
神谷は水月を龍魔から無理矢理離すと、水月を外に投げた。
龍魔『えっと……ケッチャップで』
龍魔は反応に困り言葉を失い欠けたが、先程の質問を思い出し答えた。
神谷はそれだけ聞くと頷き部屋を出ていった。
龍魔『着替えるか…』
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