30人が本棚に入れています
本棚に追加
転校生の事で浮かれてる守を置いて俺は食堂を後にし屋上へと向かった
「…ふぅ」
屋上の端っこにある長い木製のベンチ、それに寝っころがり流れる雲を眺める
これが俺の食後の行動パターンだ
まだ春先だから多少肌寒いのが問題と言えるが
そのおかげで屋上は人が少なく静かで落ち着くのだが…
それをぶち壊すかのように嵐がやって来る
「ヤフー!邪魔するねん」
「邪魔だと思うなら帰れ、一秒以内で」
そう言うと嵐?は両手をバタバタと動かし始めた
「ひ~ど~いっ!こんな可愛い女の子が来たのに帰れって有り得ないっ」
はぁ…いい加減キャラ紹介は飽きてきたが、一応やっとくか。
この嵐のような女の子は四条 憂里(しじょう ゆうり)一個下の後輩で、俺と同じ委員会にも所属している女の子だ
赤く長い髪を後ろで一つにくくり、153センチの身長に明るい性格(うるさいとも言う)自分で言う通り確かに美少女ではあるのだが
一言で例えるなら台風のような女の子だ。
以上、三回目の説明終わり
「じゃ、お休み」
一気に疲れが来た俺は憂里に片手を上げ挨拶をすると目を閉じ睡眠に入ろうとしたが
「先輩、せ~ん~ぱ~いっ!起きて下さいっ!」
うるさい声とともにガクガクっと体を揺さぶられた。
「何だよ…用でもあるのか?」
目を閉じたまま聞くと憂里はさらに声を大きくし言う
「由月先輩が呼んでますよっ!!」
由月…その名前を聞いた瞬間、俺は0、2秒で起き上がりダッシュした
「それを早く言えっ!」
「あ!待って下さいっ」
超全力でダッシュする俺の後ろを憂里も負けずとついて来る。
最初のコメントを投稿しよう!