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マジで記憶に無い、いつ家に帰ったんだ?
頭を抱え悩んでいると優しく頭を撫でられ、声が聞こえてきた。
「どうしたの?真君?」
「…母さん…」
声の人物は母親だった、来栖 湊夛(くるす みなた)年齢不詳だがお世辞抜きに綺麗な女性だ
俺にとってたった一人の肉親でもある。
「帰ってから様子が変よ?」
「…変、か…」
どうする?話すか?
っても信じる訳ないよな
女の子に殺されそうになったなんてさ。
「母さんに隠し事はメッよ」
母親は人差し指を立て可愛い笑顔を浮かべながら、聞いてきた。
「…実は……」
仮にも母親だ真面目に話せば信じて……
「…はいはい、顔洗ってきなさい、もうすぐお客様来るから」
もらえなかった……
母親は足早に部屋を出て行った。
「だよな、こんな話し警察だって信じないよな」
…って!警察が頼れないって事は…
「次、あの子に会ったら」
マジで殺される?
そうだ、霊園で待ち伏せてたという事は家の場所も知ってるじゃないか?
くっ…よく考えるといつ狙われてもおかしくない状態か。
「…しばらく一人にはならない方がいいな」
結局いい方法が思い付かず、一人にならなければ安全だと安易な答えしか出せなかった。
そして俺は顔を洗いリビングに顔を出すと、母親が誰かと話しをしていた
そういえば客が来るとか言っていたな。
ダイニングに向かい冷蔵庫からドリンクを出し一口飲むと、リビングから母親に声をかけられた。
「真君、ご挨拶しなさい」
「……」
挨拶?客って誰だよ
俺はリビングに入るため、ドアノブに手をかけた瞬間、今まで感じた事のない空気というか威圧感を感じ、中へ入るのを躊躇った。
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