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放課後―――
「そーいえば、最近、部活終わってから、何処行ってるの?」
一休みしよーと入ったファーストフード店で、ストローを加えながらミカが問いかけてきた。
「音楽室。」
「音楽室?」
首をかしげるミカ。
そりゃ、不思議に思うよね……
リョウの事を話して、ミカは引かないだろうか…
まったく何も知らないリョウと毎日一緒に居るなんて知ったら…
私から離れて行かないだろうか…
軽い女だって、思うだろうか…
ミカを失いたくない。
私はうつ向きながら
「あのね…3年生の男の人と一緒に居るんだ…」
「え?」
ミカのいつもより少し低い声が聞こえる
「1週間前くらいに、なんとなく……
なんとなく音楽室に行ったんだ。そしたら、その人が後から来て…」
「……」
「毎日踊ってるんだって。なんか、それ見るのが楽しくて、つい行っちゃうんだ……」
「それって…」
恐る恐るミカに視線を向けると、
「リョウ先輩?」
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