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話しているうちに玄関までやって来た
「噂ってことは良い感じはせんが……」
「あー、まったくそのとーり
もしかしたら、アホな女子どもが雪村イビリを始めるかもよ?ほら、同じクラスの村井のグループとかよ」
村井のグループというのは俺のもっとも苦手な女性の部類、浜田ブリトニーが集団になったような奴らだ
ああいうマンバ系(死語なのか?)はどうも話辛い
「地毛でパツキンっていうのが、やっぱ気に入らねえんだろうな
ああいう部類は自分より目立って気取らないような奴を毛嫌いすっからな
最近、アイツら雪村の悪口で盛り上がってんの
もう近々……」
そうこうしているうちに駐輪場まで来てしまった
長谷川はどうやら自転車通学らしく、銀色の塊の中に手を振りながら消えていった
うちの学校の駐輪場は狭く、自転車通学の許可を取っていない上級生が通路に自転車を止めたりするので奥に止めてしまえばなかなか取り出せない
酷い場合は三十分かかるとかどうとか
長谷川はどうやら奥に止めてしまったようで、自転車の海を掻き分けていた
どうやら一緒に帰ることは出来なさそうだ
俺はゆっくりと校門へと足を向けた
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