第四話

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そろそろと、さながら危ない人のように顔だけを通路の向こうに出す 暗くてイマイチよく見えないが、外灯の当たらない目立たない場所でうずくまった誰かを数人の男達が囲んでいるようだ その誰かは、男か女かもよく分からない だが、ここまでの情報である程度推測はできる 誰かさんが男ならリンチ 誰かさんが女ならレイプ まああくまでも推測だが、この状況から判断するにあながち間違っていないだろう むしろこの状況で、誕生日パーティーなどをやってるわけもない さて、これから俺が起こすべきアクションは  ・たたかう  ・どうぐ →・にげる 俺は別に顔も名前も知らぬ誰かさんのために、自分の身を危険にさらせるほど人間ができていない 誰かさんには悪いが、ここは俺自身の安全確保のために犠牲になってもらうしかない もともと、俺は無関係だしな 後味悪いが、誰かさんには許してもらおう 心の中で謝罪しながら俺はきびすをかえした
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