2018人が本棚に入れています
本棚に追加
その後、担任以外の教職員(教頭だけだが)の話があり、当然のごとく無事に入学式は終了した
そして今、俺は神堂と一年A組に向かっている
神堂というのはイケメンクンのことだ
名字からして一般人の俺とは格が違う
俺の名字は寺田だ
タウンページにも山ほどとはいかないだろうが、何軒かは記載されているであろう、ごく一般的な名字だ
「結局、弘人はなんにも聞いてなかっただろ?」
弘人とは俺の名前だ
一般的だろ
俺の名前を弘人と呼ぶのは、家族を除いてコイツと数人の知人だけだ
「無論だ
ロトシックスのナンバーを教えてくれるってんなら、喜んで聞くんだがな」
「現金だな……
当たり前の話っていうのは、何回聞いてもためになるもんだよ」
「世界がみんなお前みたいなやつだったら、戦争もなくて平和なのにな」
「そんな世界はイヤだな……
せめて親友がいないとつまらない」
そんなことを言って俺を見つめてくる
だから俺はお前を嫌いになれないんだよ
アイツは冗談じゃなく本気で言ってるところが怖い
BLの世界に進路を変えかけたことが何度あったか……
無論、踏みとどまったが
最初のコメントを投稿しよう!