第四話

4/43
前へ
/417ページ
次へ
俺と長谷川が揉めてる間に、神堂はちゃっかり近くの女子に断りを入れて椅子を持ってきた ええい、どうにでもなれ 「それよかよ、鈴音って誰?やっぱ彼女?」 「違うよ、弘人の愛妹」 愛妹違うからな、小声で神堂に訂正を入れたがシカトされる 弘人?と首を傾げた長谷川だったが、ポンと手のひらを叩く古典的な納得ポーズをした 「お前弘人ってのか、お前妹がいたのかぁウチは姉ちゃんだけだかっなーなんかうらやまー」 そう言って自身の焼きそばパンをくわえた 「お姉ちゃんがいるだけでもいいよ、僕なんて一人っ子だから……」 「いーや、姉ちゃんなんて居ていいことないぜ? 女っぽい面なんか全然ありゃしねえし、最近ようやく嫁に行ったけど義兄さんもどこに惚れたんだか……」 やれやれ、と長谷川は手を広げてみせる そのリアクションを見て、俺と神堂は不本意ながらも笑ってしまったのだった
/417ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2018人が本棚に入れています
本棚に追加