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「私は、今の教会に追われているんです。この力があるから」
そう言って少女は手から煙をだした。
その煙は上から下に向かう煙、つまりは冷気だ。
きっと最初はこの洞窟は寒くなかったのだろう。
そして少女がたまたま氷を洞窟に置いて、それを商館の店主が見つけた。
それから滑車を置いて、氷を運ぼうとした。
しかし滑車でも運べないから氷をなんらかの手段で運んだ。
例えば半分を斬って運ぶ、など。
そしてこの少女がいるから、氷がなくなるたびに少女は氷を何度も作ったのだろう。
やがてそれが噂になり、大きな商売が舞い込み、その時期に愚かな行商人が巻き込まれた、というところだろう。
「あなたは、何者なんです?」
この質問の答えによって、相手のレベルがわかる。
この少女のレベルは相当高いと見える。
「私は水と冷気を操る能力者なんです。正確にいうなら、救世主なんです」
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