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ゴツゴツした石の感触に我慢できなくなってゆっくりと体を起こす。
ゆっくりと、辺りを探るように見回す。
あの時の少女はザードに微笑みかける。
ずっと、この少女はここに居てくれたのだ。
自分の膝が痛いのを構わずに。
商売をやって、汚いことばかりやっていたのに今になって人肌が恋しくなるのだ。
1人はなによりも辛い。
「本当にすいません、迷惑をかけてしまいました」
もう馬車はなくなって、商売はできないだろう。
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